ビタミンDとは、日光に当たることを通して産生される、骨の形成などに関与するホルモンです。このホルモンは、カルシウムが骨になるのを助けるだけでなく、免疫機能や、うつ病などの精神面の機能との関連性も示唆されていることから、健康維持に非常に大切な要素の一つになります。
ドイツは、日本に比べると日照率が低く、ビタミンDが不足しやすくなり、注意が必要です。
ドイツ人も、ビタミンD不足の方が多く、健康診断でもビタミンDの値をチェックし、必要に応じてお薬としてビタミンDの処方があったり、また、一般にもビタミンDのサプリメントなどが出回っていることから、健康維持目的として、自発的に摂取する方も多くいます。
ビタミンDが不足している場合、個人的には、サプリメントより、日光浴や、お魚などの食事からビタミンDを摂取する方法がお勧めです。(ビタミンDに限らず、更年期などのホルモン療法、経口避妊薬やペットボトルの使用頻度と量など、ホルモンの摂取に関して、一般的にずっと慎重であるべきと、私は考えています。)数年だけドイツに滞在して、日本に帰る予定で、どうしても日焼けをしたくないという場合には、サプリメントを活用してもいいかも知れませんが、過剰摂取および長期服用には、注意が必要です。
ドイツは日照率が低いとはいえ、春過ぎから秋までにかけては、日照時間が長くなるので、その期間にしっかりお日様に当たるようにしましょう。
日焼けや、日光を通して皮膚にかかる負担が気になる方もいらっしゃるかも知れません。“どの程度の日射量なら無害の領域に止まるか。”と、いうのは、個人によって大きく異なりますので、“ご自身にとってバランスの良い量”を見つけていくことが必要になります。
余談になりますが、日本で、昔よく目にした光景、“おばあちゃんの日向ぼっこ”は、ホルモンバランスが変わり、骨が脆くなりやすくなった女性が、ただ「気持ちいい」から本能的に知っていた、生活の知恵だったのかも知れませんね。
ビタミンDを豊富に含む食品としては、お魚や、卵、レバーやきのこ、アボカドなどがあります。これらの食品を、日常の食卓に積極的に取り入れることで、自然な形で、ビタミンDを補給することもできます。
これからの季節、外出しやすい暖かい気候になります。しっかりとお日様を浴びて、ビタミンDが豊富な、すこやかな身体づくりが出来るといいですね。